ぶらり江の島「中村屋」(海藻ようかん)

 

 

   

  江ノ島の代表的名物として知られる中村屋の羊羹は、明治三十五年当家三代目中村助次郎が、島の岩場一面に、見事付着する海苔に思いつき、弁天様を御信仰なされるお客様方の「おみやげ」として東京のお菓子屋に、海苔の入った羊羹を製造してもらい、「弁天海苔やうかん」と名付けて、岩屋参道名勝「山二ツ」のところで販売いたしたのが、起源です。大正七年島の岩場から流れる清水を応用しての、長い念願だった島内での羊羹作りに成功、それ以来凡て、岩清水を応用しての製法で、特に名物海苔羊羹は、江ノ島で採取したのりを天日で乾燥させ、鉄板の上で焼いて練り上げ直後に、上質な白いんげん豆の羊羹に程よく混ぜ合わせた唯一無二の逸品を完成させた。
 

 

撮影:2015/9/30