猿岩(さるいわ)

 

 

   

  黒崎半島のさらに先端にある高さ45mの海蝕崖の玄武岩。そっぽを向いた猿にそっくりで、気まぐれな自然の造形に驚かされる。壱岐島誕生の神話の中でこの島をおうみになったとき、流されてしまわれないように八本の柱を立てて繋いだ。その柱は折柱と呼ばれている。その八本の柱の一つが猿岩である。猿岩の展望所から1分。昭和3年8月から6年かけて完成。口径41cmのカノン砲二門の砲台で、砲身の長さ18.83m、弾丸の重さ1トン、最大射程距離35km、同じ規模の砲台が韓国プサンと対馬にあったが、ここは一発も実弾を発射することがなかった。巨大な地下要塞があるが、猿岩展望所の売店裏の山道を少し登ると、砲台の巨大な穴を地上からも見ることができる。

 

撮影:2013.05.26